「会社の口コミは採用に影響しますか」
「悪い口コミがあると応募は減るのでしょうか」
「口コミ対策として何をすればいいのか分からない」
採用のご相談をいただく中で、こうした質問をいただくことがあります。
結論から言うと、会社の口コミは採用に影響します。
もちろん、口コミだけですべてが決まるわけではありません。給与、仕事内容、勤務地、勤務時間、休日、求人原稿、応募後対応、面接内容など、採用にはさまざまな要素があります。
ただ、求職者が応募前や選考中に口コミを確認する機会が増えている以上、口コミの影響を無視することはできません。
この記事では、会社の口コミが採用に与える影響と、求職者が何を確認しているのか、中小企業が行うべき口コミ対策についてお伝えします。
求職者は口コミを確認している
ワークポートの調査では、転職活動で企業の公式サイトや求人票以外にSNS・口コミサイトを確認する人が83.8%とされています。内訳は「必ず確認する」20.5%、「よく確認する」27.6%、「たまに確認する」35.7%です。
また、SNSや口コミが原因で「応募をやめた」が34.5%、「選考途中で辞退した」が11.2%とされています。
アイデムの2025年10月調査でも、インターネット上の評価を見て「応募をひかえた/選考や内定を辞退したことがある」と回答した人が21.3%いました。
これらのデータを見ると、口コミは応募前だけでなく、選考途中や内定承諾にも影響していることが分かります。
求職者は口コミで何を見ているのか
求職者が口コミで確認しているのは、単に星の数や点数だけではありません。
アイデムの2025年10月調査では、企業のインターネット上の評価で気になることとして、「働き方や職場環境」が55.8%、「給与や待遇」が38.5%、「社内の人間関係、従業員について」が27.4%とされています。
つまり、求職者は口コミを通じて、求人票では見えにくい実態を確認しています。
残業は多いのか。
休みは取りやすいのか。
人間関係はどうか。
上司や現場の雰囲気はどうか。
給与や評価に納得感はあるのか。
求人票に書いてあることと実態は合っているのか。
面接対応は丁寧か。
こうした情報を見て、応募するかどうかを判断しています。
悪い口コミがある会社は必ず採用できないのか
悪い口コミがあると、採用に不利になることはあります。ただし、悪い口コミが一つでもあるから必ず採用できない、というわけではありません。
求職者は、口コミを見ながらも総合的に判断しています。
口コミの内容は具体的か。
古い情報なのか、最近の情報なのか。
同じ内容の不満が何度も書かれているのか。
会社側に改善の姿勢が見えるか。
求人票や採用ページの内容と大きくズレていないか。
ここを見ています。
むしろ、良い口コミだけしかない場合でも、求職者によっては「本当かな」と感じることがあります。大切なのは、完璧に見せることではなく、実態に近い情報を出すことです。
ワークポートの調査でも、応募継続につながる情報として「良い面・悪い面の両方が見える」が73.6%で最多とされています。求職者は良い情報だけでなく、リアルな情報を求めていると考えられます。
口コミで採用に影響しやすい内容
口コミの中でも、採用に影響しやすい内容があります。
| 口コミ内容 | 求職者が感じること | 企業が見直すべきこと |
|---|---|---|
| 残業が多い | 働き方が合わないかもしれない | 実際の残業、業務量、求人表記 |
| 人間関係が悪い | 入社後に苦労しそう | 現場環境、面接での説明、定着支援 |
| 給与が上がらない | 長く働くメリットが見えない | 評価制度、昇給、手当の説明 |
| 面接対応が悪い | 会社全体の印象が悪い | 面接官教育、応募者対応 |
| 求人票と違う | 信頼できない | 求人内容と実態の一致 |
| 教育がない | 未経験では不安 | 研修、サポート体制 |
口コミは、単なる評判ではなく、採用活動の改善ヒントでもあります。
中小企業が行うべき口コミ対策
口コミ対策というと、悪い口コミを消すことをイメージする方もいるかもしれません。しかし、基本的には「消す」よりも「ズレを減らす」「改善する」「情報を補う」ことが大切です。
まず、口コミの内容を把握することです。どのような不満が書かれているのか、古い内容なのか、今も残っている課題なのかを確認します。
次に、求人票や採用ページで実態とズレた表現をしないことです。たとえば、残業があるのに「残業ほぼなし」と書くと、入社後の不満につながります。大変な部分も正直に伝えた方が、ミスマッチを減らせます。
また、会社側から発信できる情報を増やすことも重要です。採用ページ、社員インタビュー、職場写真、代表メッセージ、入社後の流れなど、求職者が安心できる情報を公式に出すことで、口コミだけで判断されるリスクを減らせます。
面接対応も口コミ対策になる
口コミ対策は、ネット上の情報だけではありません。
面接対応も重要です。
求職者は、面接での印象を口コミとして投稿することがあります。面接官の態度が高圧的だった、説明が曖昧だった、求人票と違う話をされた、連絡が遅かった。こうした体験は、会社の印象に直結します。
採用は、企業が求職者を選ぶだけではありません。求職者からも選ばれています。
面接官の話し方、会社説明の分かりやすさ、質問への対応、合否連絡のスピード。こうした一つひとつが口コミにつながる可能性があります。
元求人広告代理店の目線で見る口コミの考え方
求人広告代理店時代に感じていたのは、口コミが悪い会社ほど求人原稿だけで良く見せようとしてしまうことがあるということです。
しかし、求人原稿だけを良くしても、口コミや実態とズレていると求職者は不安になります。応募が来ても、面接前や内定前に離脱されることがあります。
大切なのは、求人原稿、採用ページ、面接、実際の職場環境をできるだけ一致させることです。
良く見せる採用ではなく、納得してもらう採用。これが口コミ時代の採用では重要です。

まとめ
会社の口コミは、採用に大きな影響を与えます。
求職者は口コミで、働き方、職場環境、給与、人間関係、面接対応、求人票とのズレを確認しています。
悪い口コミがあるから採用できないわけではありません。ただし、同じ不満が繰り返し書かれている場合や、求人票と実態にズレがある場合は、改善が必要です。
口コミ対策で大切なのは、悪い情報を隠すことではありません。実態を改善し、公式情報で補足し、求職者が安心して判断できる状態を作ることです。
会社の口コミや採用ページの見せ方に悩んでいる企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
元求人広告代理店の目線で、求人広告・口コミ・採用ページ・面接対応まで一緒に整理していければと思います。
