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「内定を出したのに承諾されない」
面接では前向きだったのに、最後に辞退された」
条件は悪くないはずなのに、他社に決まってしまった」
採用活動では、内定を出した後の辞退に悩む企業様が多いです。
応募が来て、面接も実施し、採用したいと思える人材に内定を出す。ここまで進むと、企業側としては「もう入社してくれるだろう」と考えたくなります。
ただ、求職者にとって内定はゴールではありません。むしろ、最後に本当にこの会社でいいのかを考えるタイミングです。
給与は生活に合うか。
仕事内容は自分に合っているか。
職場の雰囲気は大丈夫か。
他社の方が条件は良くないか。
家族に説明して納得してもらえるか。
入社後に後悔しないか。
こうした不安や比較が残っていると、内定を出しても承諾されないことがあります。
マイナビの2026年卒企業新卒内定状況調査では、学生の内定辞退理由として最も多かったのは「より志望度の高い企業から内定が出た」とされています(※1)。また、内定辞退率が5割以上の企業は増加傾向にあり、2019年卒と比較して2026年卒では約2倍になっていると整理されています。新卒採用のデータではありますが、求職者が複数社を比較し、より納得できる会社を選ぶ流れが強まっていることは、中途採用やアルバイト採用でも参考になります。
内定承諾は「条件」だけで決まらない
内定承諾というと、給与や休日、勤務地などの条件面が注目されがちです。
もちろん、条件は非常に重要です。給与が相場より大きく低い、休日が少ない、勤務時間が合わない、勤務地が遠い。このような場合、承諾されにくくなります。
ただ、求職者は条件だけで入社を決めているわけではありません。
同じくらい重要なのが、納得感です。
この会社で働く理由があるか。
面接で聞いた話に納得できたか。
入社後のイメージが湧いているか。
不安な点にきちんと答えてもらえたか。
会社の人に信頼感を持てたか。
条件が悪くなくても、納得感が不足していると承諾にはつながりません。
企業側は「内定を出したら終わり」と考えるのではなく、「内定を出してから承諾までが最後の選考期間」と考える必要があります。
求職者が最後に迷うポイント
求職者が内定承諾前に迷うポイントは、主に以下のようなものです。
| 求職者が迷うポイント | 不安の内容 | 企業が伝えるべきこと |
|---|---|---|
| 条件面 | 給与・休日・勤務時間に納得できるか | 条件通知、手当、残業、休日の説明 |
| 仕事内容 | 自分に合う仕事か | 業務内容、1日の流れ、入社後の役割 |
| 職場環境 | 人間関係や雰囲気は大丈夫か | 一緒に働く人、職場人数、教育体制 |
| 他社比較 | 他社の方が良いのではないか | 自社で働くメリット、違い |
| 成長・評価 | 長く働く価値があるか | 評価制度、昇給、キャリアの見え方 |
| 口コミ・評判 | 実態とズレがないか | 良い面・大変な面の両方を説明 |
| 家族への説明 | 周囲に納得してもらえるか | 安定性、働き方、入社後の安心材料 |
内定辞退を防ぐには、この不安に先回りして答える必要があります。
他社比較で負けている可能性がある
内定を出しても承諾されない時、企業側は「給与で負けた」と考えがちです。
もちろん、給与差が大きければ辞退につながります。ただ、実際には給与以外で負けているケースもあります。
他社の方が面接対応が丁寧だった。
他社の方が入社後の流れを詳しく説明してくれた。
他社の方が合否連絡や条件提示が早かった。
他社の方が自分を必要としてくれている感じがした。
他社の方が不安に対して具体的に答えてくれた。
求職者は、条件と同時に「選考体験」も比較しています。
採用は営業に近い部分があります。自社の良さを一方的に伝えるだけではなく、相手が何を不安に感じているかを聞き、その不安に合わせて説明する必要があります。
条件提示が曖昧だと承諾しづらい
内定承諾前に特に重要なのが、条件提示です。
月給はいくらか。
手当は何が含まれるのか。
残業代は別途支給か。
試用期間中の条件は変わるのか。
休日はどのように決まるのか。
入社日はいつか。
勤務地はどこか。
配属先はどこか。
ここが曖昧なままだと、求職者は不安になります。
「とりあえず内定です。詳細は入社後に説明します」という状態では、承諾しづらいです。
特に中小企業では、条件通知の書面化が弱いケースもあります。しかし、求職者に安心してもらうためには、雇用条件をできるだけ明確に伝えることが大切です。
口コミや周囲の意見も影響する
内定承諾前の求職者は、口コミや周囲の意見も確認します。
エン・ジャパンの調査では、社員クチコミの影響で「応募を辞めた」「選考辞退した」「内定辞退した」と回答した人が約7割にのぼる一方、クチコミで不安になった内容を企業に質問していない人が85%とされています(※2)。つまり、求職者は不安を感じても、企業に直接確認せずに辞退する可能性があるということです。
これは非常に重要です。
企業側は「不安があれば聞いてくれるだろう」と思いがちです。しかし、求職者は聞かずに辞退することがあります。
だからこそ、内定後には「不安な点があれば何でも聞いてください」だけではなく、よくある不安に対して先回りして説明する必要があります。
中小企業が内定承諾率を上げるためにできること
中小企業が内定承諾率を上げるためには、次のような対応が有効です。
まず、内定後の連絡を早くすることです。内定を出すと決めたら、できるだけ早く連絡し、条件や今後の流れを伝えます。
次に、条件を明確にすることです。給与、休日、勤務時間、勤務地、入社日、試用期間など、入社判断に必要な情報は曖昧にしない方がよいです。
さらに、入社後のイメージを伝えることです。初日は何をするのか、最初の1か月は何を覚えるのか、誰が教えるのか、どんな人と働くのかを伝えることで、不安は減ります。
最後に、求職者が迷っているポイントを確認することです。「何か不安はありますか」だけではなく、「条件面、仕事内容、入社後の流れで確認しておきたいことはありますか」と具体的に聞くと、相談しやすくなります。

まとめ
内定を出しても承諾されない理由は、給与や条件だけではありません。
他社と比較している。
仕事内容に不安が残っている。
職場の雰囲気が見えていない。
条件提示が曖昧。
口コミや周囲の意見で迷っている。
入社後のイメージが湧いていない。
会社から必要とされている実感が弱い。
内定承諾を得るためには、内定を出すだけでなく、求職者の最後の不安に向き合うことが大切です。
内定辞退が多い、内定承諾率を上げたい、条件提示やオファー面談を整えたい企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
元求人広告代理店の目線で、採用設計・面接・内定後フォローまで一緒に整理していければと思います。
