本記事のテーマに関連するサービスとして、株式会社ネオストナルでは採用支援サービスを提供しています。
採用コンサルを入れたのに、思ったほど成果が出なかった。
こういう話を聞くことがあります。
提案は受けた。
資料も作ってもらった。
求人原稿も見直した。
採用KPIも教えてもらった。
それでも、社内の採用活動があまり変わっていない。
この場合、採用コンサル側の支援内容に課題があることもあります。ただ、それだけではありません。依頼する会社側が、何を相談したいのか、何を改善したいのか、どこまで社内で動けるのかを整理できていないケースもあります。
採用コンサルは、採用活動を代わりに全部やってくれる存在ではありません。
本来は、採用課題を整理し、採用の進め方を設計し、社内で改善できる状態を作るための支援です。
だからこそ、人事責任者は依頼前に整理しておくべきことがあります。
1. 何に困っているのかを工程で分ける
最初に整理すべきなのは、採用課題です。
ただし、「採用がうまくいかない」では広すぎます。
応募が少ないのか。
応募はあるが面接につながらないのか。
面接はできているが内定が出ないのか。
内定辞退が多いのか。
入社後に早期離職しているのか。
ここを分ける必要があります。
2026年7月の有効求人倍率は1.18倍、新規求人倍率は2.10倍でした。求人が多い市場では、採用課題を「応募が少ない」だけで捉えるのではなく、応募後対応や面接、内定後フォローまで含めて見る必要があります。
| 工程 | よくある課題 |
|---|---|
| 求人公開前 | 採用ターゲットが曖昧 |
| 求人公開後 | 表示・クリック・応募が伸びない |
| 応募後 | 連絡が取れない、面接設定できない |
| 面接 | 評価がブレる、魅力づけできない |
| 内定後 | 辞退される、迷いを拾えていない |
| 入社後 | 期待値がズレて早期離職する |
この整理ができていないと、採用コンサルに相談しても、話が広がりすぎます。
工程別の数字の見方は『採用歩留まりを改善するには?人事責任者が見るべき工程別KPI』で詳しく解説しています。
2. 現在の数字を出せる範囲で集める
次に整理すべきなのは、採用数字です。
完璧なデータでなくても構いません。分かる範囲でよいので、応募から入社までの数字を集めます。
応募数。
面接設定数。
面接実施数。
内定数。
内定承諾数。
入社数。
媒体別の費用。
媒体別の入社数。
辞退理由。
この数字があると、採用コンサル側も課題を把握しやすくなります。
逆に、数字が何もない状態だと、最初の支援は「現状把握」から始まります。それ自体は必要ですが、改善までに時間がかかります。
採用コンサルを活用するなら、少なくとも直近3か月分、できれば半年分の採用状況を整理しておくとよいです。
3. 現場にどこまで協力してもらえるかを確認する
採用コンサルを入れても、現場が協力しなければ改善は進みません。
求人原稿を直すにも、仕事内容の情報が必要です。
採用ターゲットを決めるにも、現場の期待値が必要です。
面接改善をするにも、面接官の協力が必要です。
早期離職を減らすにも、入社後の受け入れ体制が必要です。
採用は人事だけで完結しません。
そのため、依頼前に現場責任者へ確認しておきたいことがあります。
求人内容のヒアリングに協力できるか。
面接基準のすり合わせに参加できるか。
面接後の評価を期限内に返せるか。
入社後の教育体制について話せるか。
改善会議に月1回でも参加できるか。
ここを確認しておくと、採用コンサルの支援が現場に入りやすくなります。
4. 何を外部に頼み、何を社内に残すかを決める
採用コンサル活用で大切なのは、外部に頼る部分と社内に残す部分を分けることです。
全部外部に任せたい。
採用のことは分からないから丸投げしたい。
この考え方だと、短期的には楽になるかもしれませんが、社内に採用力が残りにくくなります。
採用活動では、社内で持つべき判断があります。
どんな人を採るか。
どの条件まで出せるか。
誰を合格にするか。
入社後にどう育てるか。
どんな会社にしていきたいか。
ここは外部だけでは決められません。
中小企業白書2025でも、人材不足や採用コスト上昇で採用難易度が上がる中、経営者自らが採用に携わり、組織の魅力を伝えることが採用目標達成に寄与する可能性が示されています。
採用コンサルは、社内の判断を代わりに奪う存在ではなく、判断しやすい状態を作る存在として活用するのが理想です。
採用代行と採用コンサルの違いは『採用代行と採用コンサルの違い|人事責任者が依頼前に整理すべきこと』で詳しく解説しています。
5. 成果を何で見るかを決める
採用コンサルを活用するなら、成果の見方も決めておくべきです。
応募数が増えたか。
面接設定率が上がったか。
内定率が改善したか。
内定承諾率が上がったか。
採用単価が下がったか。
現場との認識ズレが減ったか。
採用会議が機能するようになったか。
採用コンサルの成果は、単純に「何名採用できたか」だけではありません。
もちろん入社数は重要です。ただ、採用活動の仕組みが整っていなければ、また同じ課題が繰り返されます。
短期の成果と中長期の成果を分けて見ることが大切です。
| 成果の種類 | 見るべきこと |
|---|---|
| 短期成果 | 応募数、面接数、内定数、入社数 |
| 中期成果 | 歩留まり改善、辞退率低下、媒体改善 |
| 長期成果 | 採用基準の整理、面接品質、内製化 |
採用KPIの決め方は『採用KPIの決め方|人事責任者が経営層に説明できる数字の作り方』で詳しく解説しています。
まとめ

採用コンサルを活用する前に、人事責任者が整理すべきことは5つあります。
採用課題を工程別に分ける。
現在の採用数字を集める。
現場の協力範囲を確認する。
外部に頼むことと社内に残すことを分ける。
成果を何で見るかを決める。
この準備があるだけで、採用コンサルの活用度は大きく変わります。
採用コンサルは、採用を丸投げするためのものではありません。社内の採用活動を整理し、改善し、会社の中に採用の型を残すために使うものです。
採用コンサルを検討している企業様は、まず「今の採用活動で一番困っている工程はどこか」を整理するところから始めてみてください。
