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忙しい方へ|この記事の結論
この記事でわかること
- 不足人数ではなく「不足人時」で店舗を比較する方法
- 採用予算を増額する前に確認すべき3つの条件
- 4店舗の配分表を使った実践的な判断の進め方
- 本部が店舗別に集めるべき採用データの項目
- 採用人数ではなく「不足人時の解消率」で評価する考え方
多店舗展開する企業の採用予算は、店舗ごとの採用人数や応募単価だけで配分するべきではありません。重要なのは、どの曜日・時間帯に何時間の人員不足が発生し、いつまでに解消する必要があるか、さらに応募者を採用・育成できる体制が整っているかという点です。
欠員が深刻でも、応募対応や面接が滞っている店舗に広告費を追加すれば、採用効率が悪化する可能性があります。一方、採用人数が少なくても、繁忙時間帯の欠員によって店舗運営に大きな影響が出ている場合は、優先的な予算配分が必要です。
本記事では、多店舗採用における予算配分の判断基準と、店舗別の不足シフト・採用歩留まり・受け入れ体制を比較する実践的な管理方法を解説します。
多店舗採用では、なぜ店舗ごとの予算配分が重要なのか
採用人数が同じでも、店舗への影響は異なる
飲食店、小売店、サービス業などの多店舗企業では、各店舗の採用状況を本部が一括管理するケースがあります。しかし、すべての店舗に同じ基準で採用予算を配分しても、必ずしも人員不足を効率的に解消できるわけではありません。
例えば、同じ2名の欠員がある場合でも、平日昼間の勤務希望者が多い店舗と、金曜日・土曜日の夜間に人手が足りない店舗では採用難易度が異なります。
前者は既存スタッフの勤務調整で対応できる可能性がある一方、後者は営業時間の短縮、既存スタッフへの負荷集中、接客品質の低下などにつながる可能性があります。
そのため、多店舗採用では単純な不足人数だけでなく、不足している勤務時間帯と、その欠員が店舗運営に与える影響を比較する必要があります。
店舗単位の予算管理だけでは採用効率を改善できない
厚生労働省の「令和7年版 労働経済の分析」では、2024年の非製造業における企業の人手不足感が、バブル期以来の高い水準にあったことが示されています。宿泊・飲食サービス業でも、前年より人手不足感は弱まったものの、高い水準が続いていました。
こうした環境では、採用活動を継続していても、店舗ごとに十分な人員を確保できない状況が発生します。
実際に、マンパワーグループが公開している100店舗以上のスーパーマーケットを運営する企業の採用支援事例では、欠員情報の集約、採用チャネルの見直し、予算の再配分、応募者の一次スクリーニングなどが実施されています。
この事例からも、多店舗採用では広告掲載だけでなく、店舗ごとの採用状況を把握し、選考業務まで含めて管理することの重要性が読み取れます。
ただし、採用チャネルの見直しと、どの店舗に予算を配分するかは別の判断です。本部の採用責任者には、限られた予算を店舗間でどのように再配分するかという視点が求められます。
採用予算の配分前に、店舗ごとの「不足シフト」を数値化する
不足人数ではなく「不足人時」で比較する
多店舗の採用優先順位を決める際、最初に把握したいのが不足人時です。
不足人時とは、必要な人員配置に対して、実際に不足している人数と時間を掛け合わせたものです。
不足人時 = 不足人数 × 不足している時間
例えば、ある店舗で次のようなシフト不足が発生しているとします。
| 曜日・時間帯 | 不足人数 | 不足人時 |
|---|---|---|
| 金曜18〜22時 | 2名 | 8人時 |
| 土曜18〜22時 | 1名 | 4人時 |
| 日曜11〜15時 | 1名 | 4人時 |
| 合計 | ー | 週16人時 |
この店舗では、1週間当たり16人時の勤務が不足しています。単に「3名募集」と管理するよりも、どの時間帯に何時間の勤務が必要なのかを明確にできます。
実際の集計では、時間帯ごとに必要配置人数から勤務可能な人数を差し引き、プラスの不足分のみを合計します。また、レジ対応や調理など、必要な業務を担当できるスタッフかどうかも考慮する必要があります。
注意したいのは、不足人時が同じでも、店舗への影響は同じではないことです。売上が集中する時間帯や、特定の資格・スキルを持つ従業員が必要な時間帯は、優先順位を高く評価する必要があります。
欠員が続く期間も比較する
不足人時に加えて、欠員がいつまで続く見込みなのかを把握します。
例えば、週20人時の不足が4週間続けば、累計80人時の不足が見込まれます。一方、週40人時の不足でも翌週から既存スタッフが復帰するのであれば、採用広告の追加投資が必要とは限りません。
予算配分を検討する際は、次の考え方が有効です。
累計不足人時 = 週当たり不足人時 × 不足が継続する見込み週数
ただし、この数値はあくまで欠員規模を把握するための指標です。採用による解消効果や売上損失を直接表すものではありません。
また、繁忙期や新規出店が控えている場合は、現在の不足だけでなく、将来の必要配置人数も反映する必要があります。
必要人数から応募数・面接数を逆算する方法は『採用目標の立て方|必要人数から逆算する応募数・面接数・内定数の考え方』で詳しく解説しています。
採用予算を増額する前に確認すべき3つの条件
店舗ごとの不足人時が明確になったら、次に採用広告への追加投資が有効かどうかを判断します。
重要なのは、欠員が深刻な店舗ほど無条件に増額するのではなく、増額によって実際に不足シフトを解消できるかを確認することです。
1.採用期限までに必要な人員を配置できるか
最初に確認するのは、採用完了までに必要な期間です。
例えば、過去の実績から、応募獲得まで10日、応募から採用決定まで7日、入社手続きと初期研修に7日を要する店舗であれば、勤務開始まで約24日が必要になります。
この場合、1週間後に迫った繁忙期の欠員を採用広告の増額だけで解消することは難しいと考えられます。
一方、必要な勤務開始日まで1か月以上の余裕があり、広告の追加掲載によって応募数を増やせる見込みがある場合は、増額を検討する余地があります。
ここで区別すべきなのは、採用決定日と実際の勤務開始日です。店舗運営に必要なのは採用通知を出すことではなく、必要な時間帯に勤務できる人員を配置することです。
採用期限が短すぎる場合は、採用広告とは別に、近隣店舗からの応援、既存スタッフの勤務調整、業務分担の見直しなどを検討します。
2.応募者を適切に選考できているか
次に確認するのは、応募から採用までの歩留まりです。
例えば、2店舗で次のような結果が出ていたとします。
| 指標 | A店舗 | B店舗 |
|---|---|---|
| 応募数 | 20件 | 20件 |
| 面接実施数 | 14件 | 5件 |
| 採用決定数 | 4名 | 1名 |
| 応募からの採用決定率 | 20% | 5% |
この結果だけでは、A店舗に広告費を増額すべきだとは断定できません。しかし、B店舗は応募数に対して面接実施数が少ないため、応募後の対応状況を優先的に調べる必要があります。
応募者への初回連絡が遅れていないか、面接可能な日時が少なすぎないか、店長の業務負荷によって選考が停滞していないかを確認します。
また、面接辞退が多い場合は、求人に記載した勤務条件と実際の募集条件に差がないかも点検する必要があります。
特に多店舗企業では、店舗によって応募対応の方法が異なり、同じ求人媒体を利用していても採用成果に差が生じることがあります。
B店舗のように応募後の歩留まりが悪い場合は、広告費を増やす前に、連絡方法や面接日程の設定方法を改善することが優先です。
3.採用した人材を受け入れ、教育できるか
もう一つ見落としやすいのが、店舗の受け入れ体制です。
例えば、ある店舗で5名の採用が必要でも、新人を教育できるスタッフが不足し、同時に受け入れられる人数が2名であれば、短期間に5名を採用しても十分な教育を実施できない可能性があります。
さらに、店長が店舗運営と面接を兼任しており、週に1回しか面接を設定できない場合、広告費を増やして応募数が増えても選考が追いつきません。
予算配分の際には、週当たりの面接可能枠、応募対応を担当できる人数、今後4週間で教育可能な新人の人数などを確認します。
採用人数だけを増やすのではなく、採用から独り立ちまでの受け入れ能力を把握することで、広告投資の効果を実際の人員充足につなげやすくなります。
工程別の歩留まりの改善方法は『採用歩留まりを改善するには?人事責任者が見るべき工程別KPI』で詳しく解説しています。
【実践例】多店舗の採用予算を比較する配分表
ここでは、4店舗を運営する企業が、月額42万円の採用広告予算を店舗間で再配分するケースを考えます。
以下の数値は判断方法を説明するための仮想例であり、実際の企業の採用実績ではありません。選考実績は直近4週間、不足人時は週当たりの数値とします。
| 店舗・主な不足時間帯 | 週不足人時 | 必要な勤務開始まで | 応募→面接→採用 | 受け入れ状況 | 現行→見直し後予算 |
|---|---|---|---|---|---|
| A:駅前店(金土夜間) | 48人時 | 3週間 | 12→8→2名 | 面接・教育ともに余力あり | 10万→18万円 |
| B:郊外店(平日昼間) | 36人時 | 5週間 | 24→5→1名 | 面接枠が不足 | 10万→10万円 |
| C:商業施設店(土日昼間) | 56人時 | 1週間 | 9→6→2名 | 新人教育の余力が小さい | 12万→12万円 |
| D:住宅街店(平日一部) | 8人時 | 6週間 | 10→7→2名 | 面接・教育ともに余力あり | 10万→2万円 |
| 合計 | ー | ー | ー | ー | 42万→42万円 |
この例では、総予算を増やさず、D店舗からA店舗へ8万円を再配分しています。
ただし、この配分は勤務可能時間帯の適合状況、現在の応募者の選考進捗、広告契約の変更可否などを確認したうえで実施する想定です。
A店舗:広告費の増額を優先的に検討する
A店舗は週48人時の不足があり、金曜日・土曜日の夜間という特定の時間帯に人員不足が集中しています。
応募12件から2名の採用決定につながっており、面接や教育の受け入れ余力もあります。
このような店舗では、現在の応募者に必要な曜日・時間帯の勤務希望者が一定数含まれているのであれば、広告費の増額を検討する価値があります。
ただし、増額前には応募から初回勤務までの所要期間を確認し、3週間という期限に間に合う見込みがあるかを判断します。
B店舗:増額より応募対応の改善を優先する
B店舗は応募24件に対して面接実施が5件にとどまっています。
応募数だけを見ると一定の反響を獲得できているため、まずは応募後の対応状況を確認します。
例えば、店長の業務負荷によって面接日程が限られている場合、本部による面接調整の支援や、一次面談のオンライン化、面接可能枠の拡大などが改善策になります。
面接実施率が改善する前に広告費を追加しても、応募者を十分に採用へつなげられない可能性があります。
C店舗:広告増額より緊急の人員調整を優先する
C店舗は4店舗の中で最も不足人時が多く、さらに必要な勤務開始まで1週間しかありません。
一見すると最優先で広告費を増額すべき店舗ですが、採用決定から勤務開始までの期間や新人教育の余力を考えると、広告増額だけでは期限に間に合わない可能性があります。
そのため、まずは近隣店舗からの応援や既存スタッフの配置見直しで直近の不足シフトを補い、中長期的な採用活動は継続する判断が考えられます。
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)が2023年に公表したシフト制勤務の調査報告書でも、企業へのヒアリング事例として、近隣約10店舗に人員応援を依頼し、必要に応じてエリアマネージャーが店舗間の配置を調整する運用が紹介されています。
このように、多店舗企業では採用予算の再配分と、既存人員の店舗間調整を分けて考えることも重要です。
D店舗:不足状況を確認し、予算の一部を再配分する
D店舗は不足人時が比較的少なく、勤務開始まで6週間の余裕があります。
さらに、現在の選考中の応募者や既存スタッフの勤務調整によって不足シフトを補える見込みがある場合は、広告費を抑えて他店舗へ再配分する選択肢があります。
ただし、応募数や採用実績が良いからといって、広告費を無条件に削減するべきではありません。
選考中の応募者が本当に不足時間帯に勤務できるのか、今後の退職予定がないか、広告を減額した際に必要な応募数を維持できるかを確認する必要があります。
また、掲載契約上、予算の途中変更ができない場合は、次回更新時の再配分などを検討します。
採用予算の配分先は「増額」「運用改善」「緊急対応」「維持・縮小」で分ける
多店舗採用の予算配分では、すべての店舗を単純な順位で並べるだけでなく、必要な施策ごとに分類すると判断しやすくなります。
| 判断区分 | 主な状態 | 優先する対応 |
|---|---|---|
| 増額を検討 | 不足人時が大きく、期限内の採用が見込め、選考・教育体制も整っている | 求人広告の追加投資 |
| 運用改善を優先 | 応募はあるが、連絡・面接・採用の歩留まりが悪い | 応募対応や選考フローの改善 |
| 緊急対応を優先 | 欠員が深刻で、通常の採用活動では期限に間に合わない | 他店舗からの応援や人員配置の調整 |
| 維持・縮小を検討 | 不足が小さく、既存の採用活動で充足できる見込みがある | 現行維持または再配分原資の確保 |
重要なのは、広告費を増やすべき店舗と、広告費以外の施策を優先するべき店舗を区別することです。
特に本部の採用責任者は、採用人数が不足しているという報告だけで予算を増額するのではなく、何が人員充足を妨げているのかを確認する必要があります。
そのため、全店舗を共通の点数だけで機械的に順位付けする方法は推奨しません。まず期限に間に合うかを確認し、次に選考・教育の実行能力を評価したうえで、追加投資の効果を比較する方が実務的です。
本部が店舗間の採用予算を再配分するための運用方法
店舗別の採用データを同じ形式で集める
店舗ごとに報告方法が異なると、本部で正確な比較ができません。
最低限、次の情報を店舗別・職種別に管理することを推奨します。
- 欠員状況:不足する曜日・時間帯、週当たり不足人時、必要な勤務開始日
- 採用実績:応募数、面接設定数、面接実施数、採用決定数、実際の勤務開始人数
- 応募者の適合状況:応募者が勤務できる曜日・時間帯、必要な職種・スキルとの適合
- 選考対応力:初回連絡までの時間、面接可能枠、応募者対応の担当者
- 受け入れ能力:教育担当者数、今後4週間の教育可能人数、独り立ちまでの期間
- 費用と今後の変動:店舗別の広告費、変更可能な予算、退職予定、繁忙期・新規出店の予定
すべてを最初から高度な採用管理システムで管理する必要はありません。まずは共通のスプレッドシートでも、判断に必要な情報を揃えることが重要です。
特に欠員情報は、単なる募集人数ではなく、店舗・職種・曜日・時間帯を組み合わせて管理します。
また、応募者の勤務可能時間帯を確認しておけば、応募数は多いのに必要なシフトを埋められないという問題も把握しやすくなります。
予算配分の判断は週次、効果検証は一定期間で行う
多店舗企業では、退職や勤務希望の変更によって欠員状況が短期間で変わります。
そのため、欠員情報と応募対応状況は週次で確認し、予算の再配分が必要かどうかを判断する運用が有効です。
一方、広告を増額した直後に応募が発生しなかったからといって、すぐに予算を別店舗へ移すべきではありません。
求人の掲載状況、応募が発生するまでの期間、選考に要する日数などを考慮し、各施策に適した検証期間を設定する必要があります。
例えば、広告施策は1〜2週間ごとに応募状況を確認し、採用決定や勤務開始までの成果は選考期間を踏まえて継続的に評価します。これは一律の基準ではなく、自社の採用リードタイムに応じて調整する運用例です。
最終的には「採用人数」より「不足人時の解消」を評価する
予算配分の成果を評価する際、応募単価や採用単価は重要な指標ですが、それだけでは店舗の人員不足が解消したかどうかを判断できません。
例えば、A店舗で3名採用できても、その3名が平日昼間しか勤務できなければ、金曜日・土曜日の夜間不足は解消しない可能性があります。
反対に、採用人数が1名でも、不足していた土日の繁忙時間帯を継続して担当できる人材であれば、店舗運営への貢献は大きいと考えられます。
そのため、最終的な評価指標として、次の項目を確認することを推奨します。
不足人時の解消率 =(改善前の週不足人時 - 改善後の週不足人時)÷ 改善前の週不足人時 × 100
例えば、週40人時の不足が20人時まで減少した場合、解消率は50%です。
ただし、この指標は必要配置人数の基準が同じ場合に比較する必要があります。営業時間の短縮や必要配置人数の引き下げによって数字だけが改善していないかも確認しましょう。
さらに、新たに採用した人材が必要な時間帯に実際に勤務を開始したか、その後も継続して勤務できているかを追跡することで、広告投資がどれだけ店舗運営の安定につながったかを評価できます。
採用予算そのものの決め方は『採用予算をどう決める?求人広告・紹介・採用広報の配分を考える方法』で詳しく解説しています。
多店舗採用で避けたい3つの予算配分の失敗
応募単価が安い店舗に予算を集中させる
応募単価が安くても、必要な時間帯に勤務できる人材が集まっていなければ、採用課題の解決にはつながりません。
店舗別の費用対効果を比較する場合は、応募単価に加えて、勤務条件に適合する応募者の割合、採用決定率、実際の勤務開始人数まで確認する必要があります。
店舗からの増額要望をそのまま承認する
店舗ごとに採用予算の増額希望を提出してもらう方法では、欠員の深刻さよりも、報告の積極性や店長の説明力によって予算が偏る可能性があります。
本部は共通の判断基準を設け、必要な不足人時、採用期限、選考実績、受け入れ能力を比較して予算を決めることが重要です。
採用広告の予算調整だけで解決しようとする
採用できない理由が応募者対応や教育体制にある場合、広告費の増額だけでは十分な改善が見込めません。
また、慢性的な人員不足がある店舗では、求人条件や勤務時間の設定そのものに問題がないかを確認する必要があります。
必要に応じて、既存スタッフの勤務希望の見直し、店舗間の応援体制、選考業務の本部集約などを組み合わせることが重要です。
【実績】3拠点・3か月で120名を採用した事例に見る予算配分
ここまで解説した「拠点ごとに不足状況を数値化し、状況に応じて予算を配分する」考え方は、株式会社ネオストナルが実際の採用支援で行ってきたものです。
四国・九州・関西の3拠点で、3か月間に合計120名のコールセンタースタッフを採用した事例では、3拠点を一括で運用するのではなく、拠点ごとに採用目標とKPIを設定し、拠点・媒体・勤務時間帯ごとに採用状況を確認できる体制を構築しました。
- 拠点ごとに必要な採用人数から逆算し、応募数・面接数・採用数のKPIを設定
- Indeed PLUS・バイトル・求人ボックスを使い分け、媒体ごとの応募状況を見ながら効果の高い媒体へ予算を配分
- 午前7時からの早朝勤務を含む求人は、一般的な勤務時間の求人と分けて訴求を設計
- 週単位で拠点別の充足状況を確認し、採用が遅れている拠点へ優先的に対策
その結果、3か月間で合計120名を採用し、全拠点で目標としていた充足率95%以上(関西105%・四国98%・九州102%)を達成しました。求人掲載量を増やしたのではなく、拠点ごとのKPI設計・進捗管理・予算配分の見直しを週単位で繰り返したことが成果につながっています。
多店舗・多拠点の採用予算配分を具体的にイメージしたい方は、下記の事例もあわせてご覧ください。
▶ 関連事例:3拠点・3か月間で120名を採用|地方拠点・早朝勤務を含むコールセンターの大量採用支援事例
「採用強化プロジェクト」だけでなく、採用活動全体を見直したい場合は 採用プロジェクト統括支援 をご覧ください。
まとめ|多店舗の採用予算は、欠員の深刻さと採用できる体制で決める
多店舗採用では、店舗ごとの応募単価や採用人数だけで予算を配分すると、本当に人員を必要としている店舗へ十分な投資ができない可能性があります。
重要なのは、店舗ごとの不足シフトを曜日・時間帯単位で把握し、必要な勤務開始日、採用歩留まり、面接・教育の受け入れ能力を同じ基準で比較することです。
そのうえで、追加の広告投資が有効な店舗には予算を重点配分し、応募対応に課題がある店舗では選考フローを改善し、緊急性が高い店舗では既存スタッフの配置調整を優先するなど、課題に応じた対策を選択する必要があります。
採用予算の最適化とは、単に広告費を削減することでも、応募数を最大化することでもありません。限られた予算で、必要な店舗の必要な時間帯に人員を配置できる状態をつくることです。
株式会社ネオストナルでは、求人媒体の選定・運用だけでなく、採用KPIの分析、選考フローの改善、採用活動全体の設計という視点から企業の採用課題を整理します。
多店舗の採用予算を見直す際も、店舗間の投資配分と現場の採用体制を一体で考え、継続的に改善できる仕組みを構築することが重要です。
参考データ
- 厚生労働省「令和7年版 労働経済の分析」第I部 第2章 雇用情勢の動向(2024年の企業の人手不足感、産業別の雇用動向を参照)
- 労働政策研究・研修機構(JILPT)「調査シリーズNo.227 『シフト制勤務』で働く非正規労働者の実態等に関する調査結果」(2023年3月)(企業ヒアリングにおける店舗間の人員調整事例を参照。該当箇所は報告書121ページ)
- マンパワーグループ「広域エリア・多拠点での月20名以上のパート・アルバイト採用」(100店舗以上の小売企業における採用事務支援、採用チャネルの見直し、予算再配分、選考フロー改善の公開事例を参照)
