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「応募が来たのに連絡が取れない」
「面接日程を調整している間に他社で決まってしまった」
「応募者は自社だけを見ていると思っていた」
採用活動では、このようなことがよく起こります。
企業側は、応募が来ると「自社に興味を持ってくれた」と考えます。もちろん、それは間違いではありません。ただ、求職者は自社だけに応募しているとは限りません。
むしろ、転職活動では複数社に応募していることが一般的です。
dodaを利用して転職を実現した人のデータでは、転職活動を始めてから内定までに応募した求人の数は平均31.9社とされています(※1)。マイナビ転職でも、「転職活動実態調査(2025年)」をもとに、応募件数の平均は13.6件と紹介されています(※2)。調査対象や算出方法によって数字に差はありますが、求職者が複数社を比較しながら転職活動を進めていることは確かです。
つまり、採用活動では「応募が来たら待ってもらえる」という考え方は危険です。
求職者は、複数の会社を見ています。
複数の会社から連絡を受けています。
複数の面接日程を調整しています。
条件や対応を比較しています。
その中で、連絡が遅い会社、日程調整が進まない会社、面接案内が分かりにくい会社は後回しにされやすくなります。
求職者の温度感は応募直後が一番高い
求職者の温度感は、応募した直後が一番高いです。
求人を見て、条件や仕事内容に興味を持ち、「話を聞いてみたい」と思って応募しています。
ただ、この温度感は時間が経つほど下がります。
他社から先に連絡が来る。
他社の面接日程が先に決まる。
応募した求人を見返して不安になる。
会社名検索で口コミを見る。
仕事や家庭の予定が入り、面接への優先度が下がる。
このように、応募後に企業が何もしない間にも、求職者の状況は変化しています。
採用では、応募を受け取った後の初動が非常に重要です。
連絡が遅い会社は辞退されやすい
アイデムの2025年7月調査では、応募した企業でどんなことがあると選考辞退を検討するかについて、「連絡が遅い」が42.4%で最も高い結果でした(※3)。さらに「従業員の態度が悪い」41.2%、「不適切な発言をされた」34.2%も上位に入っており、応募後の対応や印象が選考辞退に影響することが分かります。
企業側は「1日、2日くらい遅れても大丈夫」と思うかもしれません。
しかし、求職者からすると、その間に他社の選考が進んでいることがあります。特に、採用意欲が高い会社は応募後すぐに連絡し、面接候補日を提示し、面接前の案内まで進めます。
その結果、連絡が遅い会社は「興味がないのかな」「対応が遅い会社なのかな」と思われ、候補から外されてしまいます。
企業が選ばれるために必要な対応速度
求職者が複数社に応募している前提で考えると、企業側は対応速度を上げる必要があります。
理想は、応募当日中に初回連絡をすることです。難しい場合でも、24時間以内には何かしらの連絡を入れるべきです。
初回連絡では、次の内容を伝えます。
応募へのお礼。
募集職種の確認。
面接候補日。
面接方法。
持ち物。
服装。
担当者名。
今後の流れ。
問い合わせ先。
ここまで伝えることで、求職者は次に何をすればいいか分かります。
ただ「面接に来られますか」と聞くだけではなく、候補日を複数提示することも大切です。求職者に日程を考えさせすぎると、やり取りが増え、面接設定までの時間が延びます。
複数応募時代の採用対応チェック表
| 採用対応 | 遅い会社で起きること | 改善策 |
|---|---|---|
| 初回連絡 | 他社に先を越される | 応募当日または24時間以内に連絡 |
| 面接日程 | 調整中に温度感が下がる | 候補日を3つ以上提示 |
| 連絡手段 | 電話がつながらず止まる | メール・SMSも併用 |
| 面接案内 | 不安で辞退される | 場所、持ち物、服装を明記 |
| 合否連絡 | 他社内定に流れる | 面接時に連絡予定日を伝える |
| 条件提示 | 判断材料が足りない | 給与、休日、入社日を明確化 |
求職者が複数社とやり取りしている以上、企業側もスピードと分かりやすさを意識する必要があります。
中小企業が対応速度で勝つ方法
中小企業は、大手企業よりも給与や福利厚生で勝てないことがあります。
しかし、対応速度では勝てます。
応募通知をすぐ確認できるようにする。
採用担当者だけでなく、代理対応できる人を決めておく。
面接可能な日程を事前に確保しておく。
応募者への初回連絡文をテンプレート化しておく。
電話がつながらなければ、すぐメールやSMSを送る。
面接後の合否判断を早くする。
こうした仕組みを作れば、採用担当者が専任でなくても対応速度は上げられます。
特に中小企業は、求職者に対して丁寧で早い対応をすることで、「この会社は自分を大切にしてくれている」と感じてもらいやすくなります。
これは大手企業にはない強みになります。
応募数を増やす前に、今ある応募を逃していないか見る
採用に悩む会社は、すぐに「応募数を増やしたい」と考えます。
もちろん、応募数を増やすことも大切です。ただ、今来ている応募を逃している状態で広告費を増やしても、同じように面接につながらない可能性があります。
応募が10件来ても、初回連絡が遅く、面接につながるのが2件であれば、課題は応募数だけではありません。
見るべき数字は、応募数だけではなく、応募後の歩留まりです。
応募数。
初回連絡完了数。
面接設定数。
面接実施数。
辞退数。
内定数。
入社数。
この流れを見れば、どこで求職者が離脱しているかが分かります。

まとめ
転職活動中の求職者は、複数社に応募しています。
そのため、企業側は「応募してくれたから待ってくれる」と考えるのではなく、「他社と比較されている」と考える必要があります。
応募直後の温度感は高いですが、連絡が遅いとすぐに下がります。他社の選考が先に進めば、自社の優先順位は下がります。
企業が選ばれるためには、応募後の初回連絡、面接設定、面接案内、合否連絡、条件提示までのスピードを整えることが大切です。
応募は来るのに面接につながらない、他社に先を越されている、応募後対応を見直したい企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
元求人広告代理店の目線で、応募後対応・面接設定・採用導線まで一緒に整理していければと思います。
