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求人媒体の効果を振り返るとき、最初に見られやすいのが応募単価です。
10万円使って応募が20件。
応募単価は5,000円。
15万円使って応募が10件。
応募単価は15,000円。
この数字だけを見ると、前者の方が良い媒体に見えます。
ただ、本当にそうでしょうか。
前者は応募20件のうち、面接に来たのが2名、採用0名。
後者は応募10件のうち、面接に来たのが6名、採用1名。
この場合、応募単価だけで見れば前者が良く見えますが、採用成果で見ると後者の方が良い可能性があります。
求人媒体の費用対効果は、応募単価だけでは判断できません。
見るべきなのは、応募から面接、内定、入社、定着までの流れです。
応募単価は入口の数字でしかない
応募単価とは、採用費を応募数で割った数字です。
採用費10万円で応募20件なら、応募単価は5,000円です。
もちろん、応募単価は大切です。
同じ採用ターゲットであれば、応募単価が低い方が効率は良いです。
しかし、応募単価はあくまで入口の数字です。
応募者と連絡が取れない。
面接に来ない。
条件に合わない。
採用基準に達しない。
内定を出しても辞退される。
このような応募が多い場合、応募単価が安くても採用成果にはつながりません。
dodaのデータでは、転職活動を始めてから内定までに応募した求人の数は平均31.9社とされています。求職者は複数社を比較しているため、応募が来た後に面接・内定・入社まで進むかを見る必要があります。
費用対効果を見るなら「入社単価」まで見る
求人媒体の費用対効果を見るときは、最低でも入社単価まで見るべきです。
| 指標 | 計算方法 | 見る意味 |
|---|---|---|
| 応募単価 | 採用費 ÷ 応募数 | 応募を集める効率 |
| 面接単価 | 採用費 ÷ 面接実施数 | 実際に会える応募の効率 |
| 内定単価 | 採用費 ÷ 内定数 | 採用基準に合う人の獲得効率 |
| 入社単価 | 採用費 ÷ 入社数 | 最終成果に対する費用 |
| 定着単価 | 採用費 ÷ 一定期間定着した人数 | 長期的な採用成果 |
たとえば、A媒体は応募単価が安くても、面接につながらなければ面接単価は高くなります。
B媒体は応募数が少なくても、面接率や内定率が高ければ、結果的に入社単価が安くなることがあります。
求人媒体の費用対効果は、応募数ではなく「入社につながったか」で見る必要があります。
媒体別に見るべき数字
媒体比較をするときは、次のように見ると分かりやすくなります。
| 媒体 | 採用費 | 応募数 | 面接実施数 | 内定数 | 入社数 | 応募単価 | 入社単価 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| A媒体 | 100,000円 | 40 | 5 | 1 | 0 | 2,500円 | – |
| B媒体 | 150,000円 | 15 | 8 | 3 | 1 | 10,000円 | 150,000円 |
| C媒体 | 80,000円 | 8 | 6 | 2 | 1 | 10,000円 | 80,000円 |
この表を見ると、A媒体は応募単価だけなら一番良いです。
しかし、入社につながっていません。
一方、C媒体は応募数は少ないですが、面接率も内定率も高く、入社単価は最も低くなっています。
このように、求人媒体は応募数ではなく、面接・内定・入社まで見ないと判断を間違えます。
応募後対応も費用対効果に影響する
媒体の費用対効果を判断するとき、企業側の応募後対応も見なければなりません。
媒体が悪いのではなく、応募後対応で逃している場合があるからです。
応募が来ているのに初回連絡が遅い。
電話だけで追っている。
面接候補日が少ない。
面接前日のリマインドがない。
面接案内が分かりにくい。
この状態だと、どの媒体を使っても面接につながりにくくなります。
アイデムの調査では、応募後に企業からの連絡が遅いと選考辞退を検討する人が42.4%でした。つまり、媒体の費用対効果は、媒体そのものだけでなく、応募後の企業対応にも左右されます。
良い媒体・悪い媒体をすぐ決めつけない
求人媒体の判断で注意したいのは、1回の掲載結果だけで良し悪しを決めないことです。
時期。
職種。
原稿内容。
給与条件。
勤務地。
競合求人。
写真。
応募後対応。
これらによって結果は変わります。
同じ媒体でも、原稿を直したら応募率が上がることがあります。
同じ広告費でも、写真を変えるだけでクリック率が変わることがあります。
同じ応募数でも、初回連絡を早めるだけで面接数が増えることがあります。
媒体の費用対効果を見るときは、「媒体が悪い」と決める前に、原稿、条件、運用、応募後対応を一緒に確認するべきです。
候補者体験も採用成果に関係する
媒体から応募が来た後、求職者がどのような体験をするかも重要です。
Google re:Workでは、応募者体験について、面接担当者とのやり取りが応募者の満足度や内定承諾判断に影響すると説明されています。媒体費を成果につなげるには、求人掲載後の面接対応や連絡品質も含めて考える必要があります。
つまり、費用対効果は媒体単体ではなく、採用プロセス全体で決まります。
まとめ

求人媒体の費用対効果は、応募単価だけで判断してはいけません。
見るべき数字は、応募単価、面接単価、内定単価、入社単価、できれば定着単価です。
応募が多い媒体が必ず良い媒体とは限りません。
応募数は少なくても、面接や入社につながる媒体の方が成果が高い場合もあります。
また、応募後対応が遅いと、どの媒体を使っても成果は下がります。
求人媒体の費用対効果を見直したい、応募単価だけで媒体判断している、入社単価まで見える採用管理をしたい企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
元求人広告代理店の目線で、媒体効果分析・採用KPI・応募後対応まで一緒に整理していければと思います。
