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忙しい方へ|この記事の結論
この記事でわかること
- 媒体変更前のチェックリスト(ターゲット・表示・競合・原稿・条件・応募後対応)
- 応募条件を上げすぎている時に起きること
- 原稿が「会社が伝えたいこと」になっていないかの見直し方
- 媒体変更を検討してよいケースの条件
採用がうまくいかない時、社内で出てきやすい言葉があります。
「Indeedじゃなくて別の媒体にしよう」
「この媒体、最近応募来ないよね」
「前は○○の方が良かった」
もちろん媒体変更が必要なケースはあります。
ただ、求人媒体を変えただけで改善する企業と、どの媒体に変えても同じ結果になる企業がいます。
違いは、応募が来ない原因が本当に媒体にあるかどうかです。
求人媒体を変更すると、また掲載費用がかかり、原稿を作り、データを一から貯めることになります。
だからこそ私は、媒体を変える前に一度採用活動そのものを点検することをおすすめしています。
媒体を変える前に「誰を採用したいか」を言えるか
最初の確認です。
「良い人が欲しい」
ではターゲットになりません。
例えば営業なら、
法人営業経験者なのか。
接客経験があれば未経験でもいいのか。
20代の育成採用なのか。
すぐ売上を作れる即戦力なのか。
で利用する媒体も原稿も変わります。
アルバイトでも同じです。
9時から働ける主婦層を集めたい求人と、18時以降の学生を集めたい求人では、伝える内容が違います。
採りたい人物像が曖昧な状態で媒体だけ変えると、新しい媒体でも同じような原稿を掲載することになります。
採用ターゲットが現場とズレる理由は『採用ターゲットが現場とズレる理由|人事が面接前に整理すべきこと』で詳しく解説しています。
その媒体で「表示」は取れているか
次に見るのが露出です。
求人を出した。
応募がない。
だから媒体を変更。
この間に「何人に表示されたのか」が抜けている会社は少なくありません。
表示自体が少ないなら、媒体との相性、予算、職種、エリアなどを確認する必要があります。
逆に何万回も表示されているのにクリックされないなら、媒体を変える前に条件や見せ方を疑った方がいい。
媒体を変更しても、同じ給与・同じタイトル・同じ勤務条件なら、求職者の評価が大きく変わらない可能性があります。
競合求人を実際に検索したことがあるか
これはぜひやってほしいです。
採用担当者側の管理画面だけを見ていると、「うちの求人は結構良い」と感じることがあります。
しかし求職者は、自社求人だけを見て応募を決めません。
例えば時給1,100円で募集していて、
「地域相場と比べても悪くない」
と思っていたとします。
ところが同じ駅・同じ仕事で検索すると、
1,200円。
1,250円。
1,300円。
の求人が上に並んでいる。
これなら応募が少ない理由は、媒体ではないかもしれません。
給与だけではありません。
年間休日、勤務時間、残業、福利厚生、アクセス、仕事内容、未経験可否。
求職者が比較する材料を横並びにして初めて自社の現在地が分かります。
採用競合に負ける理由は『採用競合に負ける理由|人事責任者が見るべき条件・選考スピード・魅力づけ』で詳しく解説しています。
原稿は「会社が伝えたいこと」ではなく「求職者が知りたいこと」になっているか
媒体変更の相談を受けて原稿を見ると、
仕事内容が3行。
会社の歴史が20行。
ということがあります。
企業として伝えたいことと、求職者が応募前に知りたいことは必ずしも同じではありません。
例えば製造業なら、
何を作るのか。
どんな作業なのか。
重い物を持つのか。
冷暖房はあるのか。
未経験者は最初に何をするのか。
こうした情報の方が応募判断に直結することがあります。
媒体を変える前に、今の原稿が本当に求職者目線になっているか一度確認したいところです。
応募条件を上げすぎていないか
中小企業で特に起こりやすい問題です。
経営者に欲しい人物像を聞くと、
経験3年以上。
資格あり。
コミュニケーション力が高い。
若手。
マネジメント経験あり。
など、条件が増えていくことがあります。
気持ちは分かります。
ただ、すべてを必須条件にすると該当者はかなり少なくなります。
しかも、そのレベルの人材を採用したいのであれば、給与や仕事内容にも相応の魅力が必要です。
採用条件と会社が提供できる条件のバランスは取れているか。
媒体変更より先に考える価値があります。
応募後の対応で取りこぼしていないか
媒体の評価をする時に、応募数だけを見るのも危険です。
応募は10件来た。
面接は1件。
採用は0人。
この状態で、
「この媒体は質が悪い」
となることがあります。
しかし実際には、
応募から連絡まで3日かかっていた。
電話だけで連絡していた。
面接候補日が1週間後だった。
応募者への連絡文が事務的だった。
ということもあります。
求職者は複数社へ同時に応募していることがあります。
求人媒体を変えて応募数が増えても、応募後の対応が変わらなければ採用人数は増えません。
採用は求人掲載で終わる仕事ではなく、応募から入社まで一つの流れで考える必要があります。
応募後の連絡の遅さが与える影響は『応募後に連絡が遅い会社が選ばれない理由|求職者の温度感は時間で下がる』で詳しく解説しています。
媒体変更を検討していいケースもある
ここまで確認した上で、
狙っている職種の求職者層と媒体特性が合っていない。
十分な期間・予算で運用しても必要な露出が作れない。
他媒体と比較して採用単価が継続的に合わない。
特定の属性を採用するため、より専門性の高い媒体を使いたい。
こうした状況であれば媒体変更や併用を考える意味があります。
大切なのは、
「応募がなかったから変える」ではなく、「なぜ応募がなかったかを確認した結果、媒体変更が必要だった」
という順番です。
採用は媒体選びより前の設計でかなり決まる
求人媒体は重要です。
Indeed、求人ボックス、Airワーク、転職サイト、アルバイト媒体、人材紹介。
それぞれ特徴があります。
ただ、採用条件そのものに問題があれば、媒体を変えるたびに一時的な期待だけが膨らみ、数カ月後にまた同じ話になります。
私は採用支援をする時、
「どの媒体に掲載しますか?」
から始めるより、
「誰を何人、いつまでに採用する必要がありますか?」
から考えます。
そこから競合、採用条件、予算、原稿、媒体、応募後対応まで組み立てていく。
媒体はその中の一つです。
採用がうまくいかない時ほど、新しい媒体を探したくなります。
ですが、一度立ち止まって今の求人を分解すると、媒体変更より先に直せる場所が見つかることがあります。
媒体を選び直すより、採用の仕組みを見直す。
その方が、次にどの媒体を使ったとしても、採用活動の精度は確実に上がっていきます。
「採用コンテンツ制作」だけでなく、採用活動全体を見直したい場合は 採用強化プロジェクト をご覧ください。
