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採用活動の月次報告で、経営層に数字を見せても反応が薄いことがあります。
応募数を報告しても、
「それで採用できそうなの?」と聞かれる。
媒体費を報告しても、
「費用対効果はどうなの?」と聞かれる。
面接数を報告しても、
「なぜ内定が出ていないの?」と聞かれる。
これは、経営層が採用に関心がないからではありません。
見たい数字と、報告されている数字がズレている可能性があります。
経営層が知りたいのは、採用活動が事業計画に対して順調なのか、どこに問題があり、何を判断すればよいのかです。
そのため、採用月次レポートは「応募数の報告」ではなく、「採用目標に対する進捗と課題の報告」にする必要があります。
月次レポートで最初に伝えるべきこと
採用レポートの冒頭では、細かい数字に入る前に、結論を伝えます。
たとえば、次のような形です。
「営業職2名採用に対して、現在1名内定承諾済み。残り1名については、応募数は足りているが面接実施率が低いため、応募後対応と日程調整を改善します」
この一文があるだけで、経営層は状況を理解しやすくなります。
月次レポートでは、最初に次の3点をまとめます。
現在の採用進捗。
一番大きな課題。
来月の改善アクション。
これを先に出したうえで、詳細な数字を見せると伝わりやすくなります。
レポートに入れるべき基本項目
採用活動の月次レポートには、以下を入れるとよいです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 採用目標 | 職種別の目標人数 |
| 今月の応募数 | 媒体別・職種別の応募数 |
| 面接設定数 | 応募から面接につながった数 |
| 面接実施数 | 実際に面接できた数 |
| 内定数 | 内定を出した人数 |
| 内定承諾数 | 承諾された人数 |
| 入社数 | 実際に入社した人数 |
| 採用費 | 媒体費、人材紹介費など |
| 入社単価 | 採用費 ÷ 入社数 |
| 辞退理由 | 面接辞退・内定辞退の理由 |
| 課題 | 今月一番詰まった工程 |
| 次月施策 | 改善する内容 |
数字だけではなく、課題と次月施策まで入れることが重要です。
経営会議で見るべき採用指標
経営会議では、細かすぎる管理数字よりも、意思決定に必要な数字を見せるべきです。
| 経営層が知りたいこと | 見せる指標 |
|---|---|
| 採用目標に対して進んでいるか | 目標人数、内定数、入社数 |
| 採用費は適正か | 採用費、入社単価 |
| どこで詰まっているか | 面接設定率、面接実施率、承諾率 |
| 追加予算が必要か | 媒体別成果、必要応募数 |
| 条件見直しが必要か | 競合比較、辞退理由 |
| 現場協力が必要か | 面接枠、面接官対応、受け入れ体制 |
経営会議では、採用担当者の頑張りを報告するのではなく、経営判断に必要な材料を出します。
たとえば、「応募数が少ないです」だけでは弱いです。
「応募数が目標の60%に留まっています。表示数は出ていますが応募率が低いため、求人原稿の条件表示と仕事内容の見直しが必要です。競合求人と比べて給与下限が低く見えているため、表記改善または条件見直しを検討したいです」
ここまで言えると、経営層は判断できます。
月次レポートで入れるべき外部環境
採用レポートには、自社の数字だけでなく外部環境も入れると説得力が増します。
たとえば、求人倍率や求人広告掲載件数です。
2026年6月の有効求人倍率は1.18倍、新規求人倍率は2.16倍です。採用競争が続く中で、必要応募数を確保するには、求人の露出だけでなく、応募後対応や選考スピードも見る必要があります。
また、2026年6月の求人広告掲載件数は全体で2,535,229件、前年同月比6.4%増です。競合求人が多い状況では、媒体に掲載するだけでなく、求人内容と選考体験で選ばれる設計が必要です。
こうした外部データを入れることで、「自社だけが頑張れていない」のではなく、「市場環境を踏まえて何を改善するか」という話にできます。
月次レポートの構成例
採用月次レポートは、以下の流れで作ると使いやすいです。
- 今月の総括
- 職種別の採用進捗
- 媒体別の応募・面接・入社数
- 採用KPIの推移
- 辞退理由・離脱ポイント
- 採用費・入社単価
- 今月の課題
- 来月の改善施策
- 経営層に判断してほしいこと
特に大事なのは、最後の「判断してほしいこと」です。
追加予算が必要なのか。
条件変更が必要なのか。
現場面接官の協力が必要なのか。
採用ターゲットを見直すのか。
人材紹介を併用するのか。
ここまで書くと、月次レポートが単なる報告資料ではなく、採用改善の意思決定資料になります。
レポートを作るときの注意点
月次レポートで注意したいのは、数字を多く入れすぎることです。
細かい数字が多すぎると、何が重要なのか分からなくなります。
経営会議で使うレポートは、1枚目に結論を置くべきです。
今月の進捗。
一番の課題。
来月の改善策。
判断してほしいこと。
詳細な媒体別数字や応募者一覧は、2枚目以降や別シートで構いません。
まとめ

採用活動の月次レポートは、応募数を報告するだけの資料ではありません。
採用目標に対する進捗、どこで詰まっているか、どの施策を打つべきか、経営層に何を判断してほしいかを整理する資料です。
人事責任者・採用責任者は、応募数、面接数、内定数、入社数、採用費、入社単価、辞退理由、次月施策をまとめて、経営層に説明できる状態を作る必要があります。
採用月次レポートを作りたい、経営会議で採用状況を分かりやすく説明したい、採用KPIを報告資料に落とし込みたい企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
採用レポート・KPI設計・経営向け報告資料まで一緒に整理していければと思います。
